羽生結弦はなぜ美しいのか⑴
アホみたいなタイトルですが内容は至って真面目(の予定)です。
羽生君の演技の美しさは一体どこからくるのか素人ながら研究し続けてきた結果を書き留めていこうと思います。
・柔軟な肩甲骨まわり
もともと羽生くんは体が柔らかい方ではありますが、肩甲骨まわりの柔軟性が他の選手と比べてかなり高いです。肩甲骨まわりが固いとどうしても腕の振りがカチッとしてしまいます。よくあるのは肩甲骨を上手く使えないがために僧帽筋を無意識のうちに使って肩が上がっちゃうパターンです。肩が上がるとどうしても固い動きになりがちです。上体の余裕さが損なわれしなやかさを生み出すことが出来なくなります。
この点羽生くんは肩が下がってリラックスした状態で腕を使えているので非常にしなやかな動きになっています。
・細かい目線遣い
目線の送り方がめちゃくちゃ上手いです。どこか遠くを見るような見方をしたり、手の中にほんとに何かがあるように見つめたりはたまた客席にアピールするためにガッツリ視線送ったりと場面ごとに使い分けています。目は感情を表現するためにとても重要なツールです。日頃の生活でも相手の目を見たらなんとなく感情とか考えてること分かったりしませんか?演劇やバレエにおいても目線はかなり重要視されているそうです。目線が下がったりだとか焦点が定まっていないと、どこか物足りなさを感じてしまいます。
そして羽生くんの強いとこは目線+表情もしっかり使えているところです。表したい感情がめちゃくちゃ伝わりますしそれによって見る側もその世界に引き込まれていきます。
・軽やかなスケーティング
よくスケーティング巧者として挙げられるパターンは滑らかさ、重厚さ、伸びの良さ(スピード)じゃないかなと思います。羽生くん普通にスケーティング上手い方ではありますがこの3つに当てはまるかと言われるとちょっと🤔ってなります。代表的な選手を挙げるならば滑らかさは佐藤有香さんや三原舞依選手、重厚さは荒川静香さんや宇野昌磨選手、伸びの良さはパトリック・チャンや坂本花織選手といった感じですかね(あくまで個人的見解です)。強いて言うなら滑らかさの部類に入るのかなーとは思いますが、それ以上に軽やかさが際立ってます。雲の上を移動してるかのような軽さを見る度に感じるのですが、多分その原因はターンとかステップを馴染ませる能力の高さなんじゃないかなと。StSqのクラスターとかが特に分かりやすいかなと思います。ほんとに継ぎ目がなくて且つ足元に力みが見られないんですよね。細かいステップもひょいひょいと軽やかにこなしています。
・体幹の強さ
細身の体からは想像できない体幹の強さを持っています。着氷多少ミスしても脅威の体幹でイーグルに繋げる伝家の宝刀4T+3Tで散々思い知らされましたが、昨季のスケカナFSの3A+2Tには凄すぎてドン引きしましたね😶
あそこまで着氷乱れたのに何事も無かったかのように2T付けるの常人には無理です。ネイサン・チェン選手も体幹お化けですがそれに並ぶ強さを持っていると思います。特に多裂筋と腹横筋がしっかり鍛えられてる印象です。
パリの散歩道やLETSCrazyのような激しい曲調のプログラムもあんだけ動きながら体の軸が全くブレないため、動きのメリハリが分かりやすくついています。
・衣装
ほんとに衣装がいいんですわ羽生くん。どれだけヒラヒラつけようがキラキラさせようが着こなしてしまうのなんなんですか笑
曲調や表現したいものに合わせて衣装のテイストしっかり変えていますし、個性を出しながらも違和感を感じさせないものになってます。まぁ伊藤聡美さんが天才ってのもありますが。
衣装って本当に大事だと個人的には思っていて、衣装も含めて世界観を演出することによって見る側により強く伝えることが出来ます。フィギュアスケートはスポーツですが芸術作品でもあります。細部までこだわって表現された作品は例え時代が過ぎようとも後世に語り継がれていきます。そういう作品が増えていくのはファンとしては嬉しいですしね。
今回は技術的な面を少なめに書きましたが、次回は技術面についてゴリゴリ書こうかなと思ってます。